【読書感想】やっぱり環境がものをいう/池上彰、佐藤優『僕らが毎日やっている最強の読み方』
僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意
- 作者: 池上彰,佐藤優
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/12/16
- メディア: 単行本
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新聞の活用法、おすすめの雑誌やニュースサイト、ネットの活用法、本の読み方選び方、中学高校の教科の勉強についてと、何かを勉強したくてうずうずしてるけどどうすればいいんだという人向けの本。目から鱗な方法はないが、基礎をガッチリ押さえてる手堅い指南書という印象。
特に3章に記載されたネットやSNSを使う上での注意点は、現代人には刺さりまくるだろう。ここだけは立ち読みでも内容把握しておくべきだと思う。ネットこそが至上の情報収集ツールだと信奉している人は特に。
ネットって、自分みたいな怠惰をこよなく愛する人間にとって最高の娯楽ツールだ。だからこの本に書いてある通り、ネットサーフィンしてやたら時間潰したり、プリズム効果で思想が凝り固まったりっていうデメリットの方を多く享受しているだろう。
現代人はネットに振り回されっぱなしなのである。技術進歩に人間の脳が追い付いていない。そういう自覚がない人にネットを与えても、有効には使えまい。
ところで、池上彰と佐藤優のスケジュールがこの本に載っていたのだが、両者とも相当なハードスケジュールを毎日こなしてるようだ。彼らにとっては、これくらいしないと仕事にならないからこうなってるのだろうが。やはりこれだけのスケジュールをこなせるのは、置かれた環境がそうさせているのだと思う。後は仕事自体を楽しんでいるのだろう。彼らは、新しい知識を手にすることに喜びを感じていることを言及していた。
ここまで何かに打ち込んでいるようなスケジュールを見せられると、ここまでして働く人生は嫌だなあという感想が出てくる。自分の今の環境は、とてものんびりとしたものだ。彼らのようにここまで激務になることはないだろうが、いずれ働くことになればこの生活も終わりを迎えるのだろう……
胸が苦しい。