ハナサケハートフルハーモニー!

この文の後ろに花畑がある、ということにしておいてください。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書感想】『すばらしい新世界』幸福を提供できない社会と、アウトサイダーについて

『すばらしい新世界』で描かれるのは、読書や文学、科学、宗教以外の娯楽が提供される社会。独りでいることはありえず、みんなで行動することが当たり前の社会。一夫一妻制の結婚はあり得ず、全ての女性と性的関係を結ぶ、女性をみんなでシェアする社会。こ…

【アニメ感想】『舟を編む』/僕の中の大辞林の価値がうなぎのぼり

辞書の見方が大きく変わった。 辞書なんて、値段は高いしかさばるし重いし威圧感あるしで、なんか親しみが持てなかった本だった。中を見ても、用語の解説がズラリと並ぶだけ。こんなの何が面白いんだと思っていたし、今でもあまり面白いとは思えない。 ただ…

Kindleで「読書」するのは難しい

Kindleのうまい使い方がよく分からない。 3年前、僕はKindleを購入した。購入の目的は、買うたびにかさばり、処分がおっくうになる紙の本とオサラバできる可能性に惹かれたことがひとつ。もうひとつは、外出先で本を読む際、Kindleひとつあればそこから好き…

「今、ここ」にはない不安で動いている現代社会

rustyautomata.hatenadiary.jp 『BEATLESS』に、こんな一文がある。 人間を誘導する道具として、経済と貨幣が優秀過ぎた。経済動向に過敏に反応するよう、人間世界を、人間たち自身が作ったせいだ。市場が揺れると、危険が実態になる前から、『安全』を脅か…

【読書感想】『BEATLESS』AIと双方向のコミュニケーションはできるのか

www.yume-ututu.work ヒトヒラさんのこの記事を見て、興味が出て僕も文庫版で読みました。面白かったので感想を書きます。 AIと人間は両想いになることはできるのだろうか?この本を読み終わった際、そう思わずにはいられなかった。 作中で度々出てくる「ア…

【読書感想】『ユービック』万人向けのSFサスペンスミステリー

SFの舞台にサスペンスとミステリーをぶち込んだ作品。ジョーたちが人間爆弾を月で食らってからが本番。ひとりひとり消えていく仲間たち、時間がめまぐるしく逆行していく世界、読者が認識していたことがひっくり返る*1。楽しめました。 でも結局、ユービック…

僕はなぜスマホを使わないのか。

fujipon.hatenablog.com fujiponさんのこの記事を読んで、やはり二十代でスマホをヘビーに使っていないのは異例なのかなと思ったので、僕のスマホ事情についてまとめておきます。 僕は二十代半ばだが、スマホはほとんど使わない。仕事でもプライベートでも連…

【読書感想】『ニューロマンサー』内容を理解しようと思ってはいけない。サイバーパンクを感じればそれいい。

「内容はよく分からないけど、これはすごい小説だ」 これが、読了後まず真っ先に浮かんだ感想だ。 『ニューロマンサー』は、ネビュラ賞、ヒューゴー賞、フィリップ・K・ディック記念賞、SFクロニクル誌読者賞、ディトマー賞と五冠を達成したものすごい怪物作…

【アニメ感想】『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』もう少しうまい物語にできなかったのかと思うも、ガルパンという素材が優秀なので問題なくガルパンおじさんになりました。

ガールズ&パンツァー 最終章 第1話 発売日: 2018/04/24 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る 先に最終章第1話の感想をまとめると、「なんでこんな物語にしたのか疑問だけど、ガルパンという素材が優秀なので楽しく見れた」。

1日でサードプレイスを作る方法

サードプレイスという言葉をよく耳にするようになった。職場や家庭以外の第三の居場所をつくりましょう、というものだ。その目的は、単純に言ってしまえば孤立無援を避けるためだろう。

AIに精神を搭載する前に

2019/10/26(土) 会社の研修で知ったのだが、ジョン・サールという人物が、「強いAIとは、機械でありながら、精神や意識を持ったAIである」だと定義しているらしい。 AIに、人間と同じような感情や思考能力を宿すことは、AI開発の最終ゴールの1つであると…

【メモ】選書の基準

世に出ている本の数が多すぎるので、選書の一定の基準をメモしておく。 自己啓発やビジネス書、現代小説に飽きてしまい、もっと硬派なガツンとくる読書、情報量が多く専門的な内容を含む読書をしたいと思っている方には参考になるかもしれない。 ①ビジネス書…